
私、初めはきものにそれほど愛着はなかったんです。でも、きものの持つ文化性に惹かれましたね。ある時、取材できものの産地を訪れ、自然と共生しながらきものづくりをしている様子を拝見して、きものを着るには、そのきものが生まれた背景、その土地の自然や風土、文化といったものを知ることが大事じゃないかと思ったのですよ。
きものって色や柄だけでなく、素材にしても種類が豊富でしょう。それは日本中にきものの産地があるからなんですよ。それで、北から南まで、それこそ日本中の産地を訪ね歩きました。そして、きものを着る時には、その土地の色を合わせることで、きものが生きてきて、しっくりと着られることがわかりました。
ですから、ますます産地のことが知りたくなって、その土地の歴史や文化、人々の暮らしにまで、興味がどんどん広がっていって、調べてみると意外なことがわかったりして、それがとても楽しくなったのです。
たとえば、都会の近くにある産地は、地方の産地のように織りではなく友禅のような模様染めが多いんですが、なぜかというと、地方の人々に都の華やかな情景を知らせる目的で、絵師さん達がさまざまな絵を布に描いたそうなんですよ。昔は写真などありませんから、きものがいわば新聞やテレビのような役割も持っていたんですね。面白いでしょう。

私は、きもののコーディネートをよく頼まれるんですが、自分がいちばん好きなのは
"粋モダン"というスタイル。
"粋モダン"とは、一流の技術でつくられた"本物"のきものを現代の感覚で着ること。
たとえば、今日私が着ている小紋は、広重がヨーロッパの印象派に影響を与えたという
鮮やかなジャパンブルーの色に、惑星や彗星を刺繍して宇宙を表現してもらったんです。伝統的なきものの図柄では考えられないものですが、このきものも"粋モダン"の一つです。
帯揚げや帯締めとの組み合わせで"粋モダン"を表現することもあります。
帯揚げには、きものと同系色の薄青や薄紫系の無地をあわせたくなるのが普通ですが、それをあえて白地に紅の飛び絞りといった古風な帯締めでちょっと "はず"してみたり。これも"粋モダン"のひとつ。こういう着方をしていると、きものに詳しい方に「お、いいね」なんてほめられるんですよ。
伝統を守りつつも、どこか一箇所を"効かせる"のが私流の"粋モダン"。
ただモダンというのではなく、日本の"粋"さが入ることで深みが出ますね。
"粋"というのは、余計なものをとってしまってスキッとしています。逆に飾り立てるのは"野暮"。私は、"意気"という意味も含めて、生き方も"粋"でありたいと思っています。

- なかたにひさこ。きもの文化研究家、きものエッセイスト、きものジャーナリストとして、活躍。
大分市出身。共立女子大学文芸学部卒業。女性誌の編集記者を経て(株)「秋櫻舎」を設立。
きもの季刊誌「きもの秋櫻」の発行。
「きものが私をどう変えるか」というきっかけからきものを着続けて40年。きものを切り口に日本の文化、日本人の考え方の基本を学び伝承している。
農林水産省蚕糸業振興審議会委員として、国産シルクブランドの開発に携わる。『きものサロン』などのきもの雑誌の企画・監修、執筆。風水、オーラ・ソーマの研究もすべてきものから派生したもの。
- 「二十四節気ときもの」三五館
- 「寅蔵父さん、寅蔵母さん」三五館
- 「午歳の人の設計書」三五館
- 「丑歳の人の設計書」三五館
- 「女神メイク効果!」三五館
- 「節約精神」三五館
- 「和の風水」三五館
- 「きものという農業」 三五館
- 「きものを着たら おとな思草」 角川書店
- 「十二か月のきもの」 世界文化社
- 「若い人のためのきものの本」 主婦と生活社
- 「知的な女性はきもの好き」 婦人生活社
- 「中谷比佐子のきもの組」朝日新聞社
- 「きものと日本一 冠婚葬祭」情報センター出版局
- 「きものと日本二 振舞の美」情報センター出版局
- 「和服なら、私」情報センター出版局
- 「心は、きもの主義」 情報センター出版局
- 「私が変わればまわりも変わる」 中野裕弓と共著、三五館
- 「東京新宿都庁裏の猫とネコニーサン」 秋櫻舎
- 「色彩と八卦で開くオーラソーマ風水術」モデラート出版
- 「日本染織シリーズ」 10巻共著 秦流社
- 「JUNON きもの百科」 4巻 主婦と生活社
スタイリング
- 舞台衣裳
「三丁目の夕日」三田佳子主演
明治座2008年11月公演
「夢千代日記」「化粧」三田佳子主演 他 - CM衣裳
「土佐鶴」三田佳子
「人形の東宝」大原麗子 他 - ポスター
カネボウ新春ポスター
エスエス製薬の新春ポスター
東宝カレンダー 他
その他
- コミック 「お嬢様のきもの入門」「お嬢様の茶道入門」「きもの美人サクセスブック」 鎌倉書房
- ビデオ 「きものの話」6 巻「きもののコーディネート」
- 大島紬全国ファッションショー
- オンワード五彩袖
- レオナルドファッションショー(東京・大阪・北海道)
- きものの集い-大内順子さんと(ホテルオークラ)
- 80人の振り袖ファッションショー(新橋演舞場)
- 「秋櫻きもの移動塾」 英国船・コーラルプリンセス(日本-台湾)
- ウイーンのイエガーバルに3年参加(老若全員振り袖・男性羽織り袴)
- 世界柔道選手権「伝統文化コーナー」にきものを展示
- 千趣会「ゆかた手作りレッスン」の通信教育
- 農林水産省「ブランドシルク開発」国産シルク発展のため
- 「旅立ちの祝衣展」新しい死装束を八王子シルクで、柄は東京友禅
- 全国の呉服専門店の女将さんに声をかけ「女将さんサミット」を設立
- 「九州・沖縄サミット」を記念し、参加九カ国首脳夫人にその国の特徴を生かした振袖を外務省から贈呈
- 「長寿の祝」商品開発
農林水産省蚕糸業振興審議委員を務め、その影響で日本の絹に深く興味を持ち、国産の絹拡張のための企画を基本に置いている。
日本風俗史学会会員
学校法人 矢沢学園理事
英国公認Aura-Soma (色彩心理学)国際ティーチャー
毎月1回のきもの塾です。
基本的に第4土曜日です。
20代から70代まで幅広い世代が集まって、きもの文化を糸口にして大きく日本文化について学んでいます。
長年きものを着ている方、先月きものを着始めたばかりの方・・・と参加者は年齢もキモノ歴も職業も様々です。
男性の方も大歓迎。お洋服でもどうぞ。
今年はじっくりと着物を通して学んだことをチャコちゃん先生が丁寧にお話します。
学んだり、感心したり、見たり。
気楽に楽しんでやっています。
工房見学、産地訪問などの課外授業、ゲスト講演などのイベントもあり。
その日の気分で話す目からウロコのきもの&日本文化。
会社が終わってからでも、間に合います。噛み砕いた、あったかい情報がほしい、
そういう方にぴったりの会だと思います。美味しい夕飯もついてます♪





































